「歯周病治療」

抜かない治療、歯周病治療

抜かない治療、歯周病治療
歯周病は細菌(歯周病菌)と、宿主(体の抵抗力)と、お口の中の環境が複雑にからみ合っておきる病気です。その中でも歯周病菌はもっとも大きな原因です。

従来の治療は、その菌を減らすために患者様に一生懸命、歯ブラシで磨いてもらっていました。歯科医院では歯石を削り取ったり、ひどい場合は悪い歯ぐきを手術で切り取ったり、歯を抜いてしまうこともありました。しかし、それでも歯周病菌を除菌することは不可能といわれてきました。

歯周病は菌が原因なのであれば、その菌を薬で除菌すれば治るのではないかという考えで、先人達は様々な試みをされましたが、不可能ではないにしろ、様々な理由からそれは実現しませんでした。しかし、今ようやくそれが可能になりました。

オリキュロセラピー

やめたくてもやめられないタバコを今度こそ

喫煙習慣は歯周病の最大のリスクであることはご存知のかたも多いと思いますが、インプラント治療後の経過にも悪影響を与える恐れがあります。しかし、タバコは本人がやめたくてもなかなか禁煙が難しいと伺う機会が多く、当院でもなんとかしたいと考えておりました。

今回導入したオリキュロセラピーは1回20〜30分の処置を4日間続けて行い禁煙する方法です。ご本人の「タバコをやめたい」という意志を後押しする方法ですので、なかなか止められずお悩みの方はご相談ください。

【処置内容】 1回20〜30分の処置を4日間受けていただきます。

【料 金】 税込 22,000円

歯周病治療の流れ

歯周病治療の流れ ①
お口の中を検査

お口の中の歯周病菌の存在、量を把握するために位相差顕微鏡検査を行います。 お口の中の歯垢(プラーク)をほんの少し採取し、それを位相差顕微鏡で観察します。 顕微鏡で見ることで、口の中の歯周病菌の存在、量を確認できます。
歯周病治療の流れ ②
検査結果から原因を診断

検査によってわかった菌の状態から、歯周病治療においてお薬が必要かどうか、また必要であればどのようなお薬が最適なのかを診断します。
歯周病治療の流れ ③
適切な治療を施します

診断結果をもとに治療計画をたて、必要に応じてお薬を処方します。使用するお薬は、内服として、歯周病菌に有効な抗菌薬と歯磨剤として抗真菌剤を処方します。
歯周病治療の流れ ④
治療後の再検査

投薬後、歯周病菌が減ったかどうか、再度、位相差顕微鏡を使用して確認します。歯周病菌の状態が改善されたのを確認後、歯周ポケット検査を行い、歯石とり(病態によって回数は異なります)を行います。
歯周病治療の流れ ⑤
定期的なメンテナンス

位相差顕微鏡検査と歯周ポケット検査を再度行い、治癒を確認します。良くなった歯ぐきを長く維持させるために2~6ヶ月ごとの定期健診をおすすめします。なお、現在歯周病内科治療は健康保険の適用になっておりません。

PCR法(歯周病菌のDNA診断)

当院ではより詳しく歯周病の原因を調べるために「PCR法」を実施しております。
歯周病の5菌種のDNA診断を確認する方法がPCR法です。

歯周病の進行度合いの診断は今まで、針でさして歯周ポケットの深さを測るプロービング検査が主流でしたが、この検査は計測する歯科医師や歯科衛生士によって、検査の値がかなり変わるという問題点がありました。

また、近年このような出血を伴うプロービング検査が人体に危険であると主張する病理学者や感染症治療医が増えています。

位相差顕微鏡で確認できるのは歯周病の原因菌の一つと言われているらせん状菌だけでした。患者様の中にはらせん状菌はほとんどいないのに、歯ぐきの状態が悪い患者様がいらっしゃいます。そのために、そのほかの悪玉菌を確認する方法が必要になりました。その方法がリアルタイムPCR検査です。

PCR検査では、歯周病の原因菌の中で最も悪玉菌であると言われている5菌種のDNA診断を行うことが可能になりました。それが下記の5菌種です。
  • Treponema denticola (トレポネーマ・デンティコーラ):顕微鏡で確認できるらせん状菌
  • Porphyromonas gingivalis (ポルフィノモナス・ジンジバリス)
  • Tannerella forsythus (タンネレラ・ファーサイシア)
  • Aggregatibacter actinomycetemcomitans (アグリゲイトバクター・アクチノマイセテムコミタンス)
  • Prevoterlla intermedia (プレヴォテーラ・インターメディア)
  • Fusobacterium nucleatum (フソバクテリウム・ヌクレアタム)

PCR検査を行い、数値で歯周病のリスクをしっかりと把握して頂きながら治療を行っております。

プラセンタの活用

近年医療現場で活用されている「プラセンタ」をご存知でしょうか。主に更年期障害・乳汁分泌不全・慢性肝機能障害の治療に使われています。

歯科領域では、
・歯周病への治療効果
・抜歯・歯肉切開後の創傷治癒促進
・口臭・ドライマウス・顎関節症の改善などの目的で使用されています。
プラセンタは美容だけでなく体全体の調子を整えてくれる心強い味方です。

光殺菌療法

光殺菌治療とは?

感染部分に光感受性物質を注入し、光を照射することで殺菌する安全な治療法です。

医科では早期がんの治療法として
医科では1990年ごろから光やレーザーを用いて肺、食道、胃、子宮頸部などの早期がんに対して治療行う光力学療法(PDT=Photo-Dynamic Therapy)という治療法があります。

歯科では殺菌治療法として
歯科では数年前から欧米を中心に、抗生物質を使わない体に優しい安全な治療法として光殺菌治療が急速に普及しています。光感受性ジェルを細菌に浸透させて光で殺菌する画期的な治療法です。

光殺菌治療の特徴

耐性菌をつくらない
抗生物質による治療とは異なり、光殺菌治療は耐性菌をつくりません。

耐性菌にも効く
感受性ジェルはあらゆる細菌の細胞壁や細胞膜に浸透します。そのため、光殺菌治療ではすでに耐性化した細菌も殺菌可能です。

痛み、副作用がない
光殺菌治療は患部に光感受性ジェルを注入し、LED照射を行うだけで治療中に痛みを伴いません。
また、副作用もありませんので繰り返し治療に利用できます。

YM療法(歯周免疫療法)

当院では「YM(ワイエム)療法」という歯周病の新しい治療法を提供しています。
YM療法とは、歯茎に溜まった細菌が出す毒素を無痛、無麻酔で排出するデトックス療法です。

歯茎に溜まった膿を無麻酔で排出させることにより、白血球中の顆粒球とリンパ球のバランスを正常値に近づけ、自己免疫力を向上させることを目的とした治療法です。 歯科領域における免疫学的(Immunology)見地から、世界初の歯周組織への臨床応用を可能にしました。

患者様が歯科医院に持つ、「痛い」というイメージを払拭していただくために、「痛くなく、気持ち良く」治療をしてあげたいという思いから考案された技術です。 膿が出なくなってきたら、1~3カ月毎にメインテナンスを行っていきます。

YM療法(歯周免疫療法)の治療の流れ

[STEP1] 口腔内の清掃

口腔内の清掃、歯石の除去を行います。

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[STEP2] 膿出し

歯周ポケットおよび歯肉部の膿出しを行います。
また、必要に応じて歯周内科療法を行います。

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[STEP3] 歯ブラシ指導

舌ブラシやうがい薬による舌の清掃、歯肉マッサージの指導を行います。

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[STEP4] メンテナンス

歯周ポケットや歯肉部からの膿が少なくなってきたら、
通院間隔を1~2ヶ月毎にしてメンテナンスを行い、清掃およびポケット内の膿の状態を見ます。

こんな方にお勧め!

○歯ぐきから出血しやすい方
○体調不良の時、歯ぐきが腫れたり、歯が浮いた感じになる方
○妊娠中の方、お薬を飲めない方、など

安心安全のYM療法(歯周免疫療法)

当院では検定に合格した専任スタッフが「YM療法」を行います!